この映画(鏡の中の女)の
主人公エニーは
夫と別れて生活をします。
まず、
この時点で
心が安定していないの
祖父母の家に移住した
初日の夜に、
不気味な幻影を見ます。
これが最初の心の表れ
さらに不幸なことに
男に襲われてレプ未遂された
この撮り方
すごく不安な気持ち
にさせるんです。
一画面に2部屋見せて
壁の向こうに知らない人物がいる。
見事ですね~
ベルイマン監督は
本当に凄いですね
映画随所に
心を不安にさせるカットがあります。
だから見ている自分も
不安になってくるんです。
この事件で
エニーの精神は徐々に病んできます。
彼女の狂ってくる様を見ていると
息が苦しくなってくるんですね。
エニー役のリヴ・ウルマンは
素晴らしい演技でした
なかなか出来ません
リヴ・ウルマンはこの映画で
全米記者連盟主演女優賞と
N,Y,批評家協会主演女優賞を
獲得しましたね(ともに1976年度)
この役は
今までで最高の経験だったけれど、
そのかわりにいちばん難しかったわ。
とくに心理と感情の表現で━
エニーというのは
あまり深くものを
考えたことのない人間でしょう。
それが想像したこともない
絶望の中で生きてゆくんですから。
ファースト・シーンでも
ラストでも彼女は同じ女だけど
生きぬくためには
絶望と戦わなければならないってことが
わかって、バックボーンができているのね。
この映画は
ベルイマンのいちばん円熟した
境地の作品だと思いますリヴ・ウルマンのコメント
原題は”顔対顔”
すなわち”直面する”という意味です。
オリジナルはTV放送で、
1976年に全4話で放送したものです。
この映画のヒロイン、
エニー・イサクソンはめぐまれた、
安定した女です。社会的地位も、教養も、
りっぱな家庭もある。しかし、
自分の意識下に
なにがひそんでいるかに
気がついたとき、
すべては一挙に
不安定でみじめな状態に変わります。生きてゆくには、
そこを突きぬけねばならない。これは
エニー個人についての映画ではなく、
皆さんひとりひとりについての映画です。ショッキングなところがあるので、
なじみにくいかもしれませんが、
終わりまで見れば
きっと好きになって下さると思います。イングマール・ベルイマンのコメント
私がベルイマン作品を
はじめて見たのが
この映画です。
そこから
ベルイマン映画に
夢中になりましたね。
catch copy
もうひとりの私は絶えざる生の
不安を映し出す一枚のネガ
名匠が照射する女の哀しみの深部!
エニー・イサクソン(リヴ・ウルマン)は、
ストックホルムの総合病院の精神療法医であり、
家族にも恵まれ、
何不自由なく生活している聡明で美しい女性である。
幼ない頃事故で両親を失った彼女は、
かわりに祖父母に育てられ、
今日も引越しで荷物を運び出して
ガランとした部屋から祖母に
「そちらに行く」と電話したところだ。
旧式のアパートに祖父母を訪ねたエニーは、
大よろこびの祖母と
ベッドに寝たままの祖父の歓迎を受ける。
その夜、
疲れた身体を休めていたエニーは、
寝苦しさからハッと目をさますが、
暗闇の中で見知らぬ老女の幻覚を見てゾッとした。
病院では、
彼女はマリヤの世話をしていたが、
《映画.com》より
Data
1975年 | スウェーデン |
監督 | イングマール・ベルイマン |
出演 | リヴ・ウルマン エルランド・ヨセフソン |
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