ワーテルロー。
これは1815年に行われた。
ワーテルローの戦いを描いた映画です。
ナポレオン最後の戦いとも言われています。
この映画を製作したのは、
なんと
フランスではなく、
イタリアなんです。
しかも
ソビエト連邦国まで加わって
壮大な映画になっています。
なんたって社会主義の国が作る映画は、
極端に言うと国民が全員エキストラで
参加させることができる力がありますから、
この映画だって
ソ連軍が全面協力ですよ~。
実際にワーテルローの戦いでは
フランス帝国が7万2000人
イギリス・オランダ連合軍が6万8000人
プロセイン王国が5万人
総勢 約20万の大軍でしたが
これを、
そのまま、実現しちゃったんだから
ホント、すごい
当然、1970年の映画ですから
CGも合成もありません。
この映画
エキストラは凄いが
出ている役者は無名な人だらけか?
と
思ったら
とんでもない
主役のナポレオンを演じたのは
ロッド・スタイガー
あの『夜の大捜査線』で
ビル・ギレスピー署長を演じて
アカデミー主演男優賞を受賞しましたね。
一方、敵の
イギリス軍司令官
ウェリントン公
アーサー・ウェルズリー
には
クリストファー・プラマー
あの
『サウンド・オブ・ミュージック』
のトラップ大佐役ですね。
私にとっては
『スタートレックVI 未知の世界』
のチャン将軍です。
いいですね~。
さあ、この映画は当然
”ワーテルローの戦い”を知らなければ
映画を見ても面白くありません。
また、それ以前に
ナポレオンのことも知っていたほうが
より楽しめると思います。
ナポレオンについては
幾つか記事がありますので
こちらをご覧ください。
1,ナポレオンが皇帝になるまで
ワーテルローの戦い
1812年
ナポレオンはロシアに遠征しましたが
そこで敗北。
1813年
ロシア帝国、イギリス、プロイセン王国
オーストリア帝国、スウェーデンなどの
第六次対仏大同盟が成立し
フランスへ宣戦。
そして1814年に
パリが陥落したことで
ナポレオンの退位を余儀なくされ、
エルバ島に流されます。
映画は、この
ナポレオンの退位を余儀なくされるとこ
から始まります。
ナポレオンの葛藤が見事です。
ナポレオン無きフランスは
ルイ18世が即位してブルボン王朝が復活
フランス革命まえに戻ってしまいました。
国民の金で
王様の贅沢三昧生活
国民が苦しむ時代が
戻ってきたのです。
ちなみにルイ18世は
あの
オーソン・ウェルズが
演じています。
ところが、1815年3月
ナポレオンがエルバ島から脱出
何故か
ナポレオン軍が出来ていて
パリへ向っていきます。
そしてナポレオンは
ルイ18世を追放して
再び皇帝の座に戻ります。
ここが第一の見どころ
ナポレオン軍と
迎え撃つフランス軍。
どうやって皇帝に戻れたか?
ぜひ見てほしい。
ナポレオンが皇帝に返り咲いたので
イギリス、プロイセン、
オーストリア、ロシアなどの
ヨーロッパ諸国は再び同盟を結成し、
(第七次対仏大同盟)
ナポレオンを排除しようとします。
ナポレオンは
イギリス・オランダ連合軍と
プロイセン軍が
まだ合流しないうちに各個撃破を計画し
ベルギーへ
6月15日深夜
場面はなぜか舞踏会
ダンスをする貴族たち
そこに
ウェリントン公がいて、
オラニエ公からの急報を受け取り、
フランス軍の進撃の速さに驚愕!
急に舞踏会を抜け出し
部下たちと作戦会議をはじめます。
そしてウェリントン公は
防衛線として目を付けた村
ワーテルローを指します。
6月16日
ナポレオンは
リニーの戦いでプロイセン軍と戦い、
死傷者16,000の損害を与えたが、
プロイセン軍は悪天候に助けられました。
ナポレオンは
エマニュエル・ド・グルーシー元帥に
追撃を命じます。
6月17日
豪雨により
身動き取れず
ナポレオンと
ウェリントン公の
心の葛藤が描かれています
6月18日
17日の豪雨により地面はぬかるんでいて
ナポレオンの砲兵が移動できずにいました。
そして11時35分、
両軍の砲兵による砲煙と
爆煙が空を埋め尽くす中、
ウーグモンでの戦闘をきっかけに
「ワーテルローの戦い」が始まったのです。
イギリス騎兵の突撃
戦いの序盤、
ナポレオン軍は砲撃や歩兵攻撃で
イギリス軍に圧力をかけていました。
この状況で、
イギリス軍の一部である
ウェリントン公爵指揮下の
騎兵隊が大胆な突撃を行います。
特に「スコット・グレイ」として知られる
スコットランドの重騎兵部隊や、
イギリスの「ハウスホールド騎兵連隊」が
フランス軍の前線に突撃し、
大混乱を引き起こしました。
この突撃のシーンは
途中でスロー映像になるのですが
それが、素晴らしく
絵画でも描かれた名シーンを見事に
再現してましたね。
騎兵突撃は、
フランス軍の歩兵隊や砲兵隊に
深刻な損害を与えました。
しかし、
イギリス騎兵の突撃は深く進みすぎ、
後続の支援や予備隊が追随しなかったため、
フランス軍の反撃にあって甚大な損害を受け、撃退されました。
騎兵隊の突撃は一時的に
フランス軍を混乱させたものの、
ナポレオンの軍を決定的に
崩壊させるには至りませんでした。
一方、プロイセン軍を追っている
グルーシー元帥は
のんきに葡萄など食べながら
ゆっくり進んでいました。
その時
戦場からの砲声が
グルーシーの軍隊にも聞こえ、
部下のジェラール将軍は
「砲声の方角へ進軍すべきです」と進言
しかしグルーシー元帥は
「(プロイセン軍を追撃して)貴官の剣をもって敵の背後を突け」
との以前のナポレオンの命令を遂行するため
戦場には向かいませんでした。
その結果
3万3,000人ものフランス軍が
ワーテルローの戦いに参戦できなくなります。
ネイ元帥の騎兵攻撃
この戦いの中盤で、
フランスのミシェル・ネイ元帥は、
大規模な騎兵突撃を指揮しました。
ネイはフランス軍の騎兵隊を率い、
イギリス軍の歩兵隊を
崩壊させようとしました。
この突撃は、
イギリス軍が
丘の上に形成していた
防御陣地を標的にしました。
ネイは、
フランス軍がイギリス軍を
圧倒していると誤解しており、
決定的な突撃でウェリントン公の軍を
崩壊させようと考えました。
何度も繰り返された騎兵突撃は、
イギリス軍の四角陣(スクエア)により
防がれました。
四角陣(スクエア)とは、
歩兵が四角い防御陣形を組み、
銃剣と銃火で騎兵を防ぐ戦術です。
ネイの騎兵はイギリス軍陣地を
何度も攻撃しましたが、
歩兵の防御を
突破することはできませんでした。
ラ・エー・サント
ネイの諸兵科連合攻撃が
決行されたと時を同じくして、
デルロンの第1軍団も兵を集結させ、
第13歩兵連隊を先鋒に
ラ・エー・サントへの攻撃を再開しました。
ラ・エー・サントは
国王直属ドイツ人部隊(KGL)が
守備していましたが、
イギリス・オランダ連合軍は
他の方面での戦闘に忙殺されて
ここへの弾薬の補給が滞っており、
フランス軍の猛攻を受けました
国王直属ドイツ人部隊は支えきれずに退却し、
400人いた兵士は僅か
42人に減ってしまいました。
ラ・エー・サントを
占領したネイは騎馬砲兵を
イギリス・オランダ連合軍中央部に向けて
移動させると歩兵の方陣に対して
短射程のぶどう弾を用いた砲撃を加えました
さらに、
ネイは騎兵隊だけでなく、
砲兵や歩兵の支援を得ていなかったため、
イギリス軍に決定的な
打撃を与えることができず、
大きな損害を受けました。
プロイセン軍の来援
この戦いの転換点となったのは、
プロイセン軍の来援です。
ナポレオンは、
プロイセン軍が戦場に到着する前に
ウェリントン公のイギリス・オランダ連合軍を
打倒しようと急ぎましたが、
プロイセン軍の到着が戦況を一変させました。
プロイセン軍は、
ゲプハルト・フォン・ブリュッヘル元帥
の指揮下で、
午後にワーテルロー近郊に到着し、
フランス軍の右側面に攻撃を開始しました。
このプロイセン軍の到着により、
フランス軍は二方向から
攻撃を受けることになり、
次第に混乱に陥りました。
ナポレオンは予備隊を送って
プロイセン軍に対抗しようとしましたが、
すでに戦場は手に負えない状態に
なっていました。
ここで、ある絵画を思い出します。
ジョン・ミレイ作の
「ブラック・ブランズウィッカー」です。
この絵の主人公は
”ワーテルローの戦い”に出て
帰らぬ人になりました。
詳しくは、こちらを見てね
ナポレオンの敗北
プロイセン軍の攻撃に加え、
イギリス・オランダ軍が防御を固め、
次第に反撃に転じました。
ナポレオンは戦況を打開するため、
皇帝近衛隊(フランス最精鋭の部隊)
を投入しましたが、
この近衛隊の攻撃もイギリス軍に阻まれ、
最終的に退却を余儀なくされました。
午後8時ごろ、
フランス軍は全面的な崩壊を迎え、
ナポレオンは戦場を離れて
退却を指示しました。
でも、
連合軍の追撃を受け、
フランス軍は完全に敗北します。
映画はここで終わりますが
この後
ナポレオンは
6月22日
再び退位を余儀なくされ、
アメリカへの亡命を図るも、
イギリスの
アロガント級戦列艦ベレロフォンに降伏し、
セントヘレナ島へ配流となります。
最後に
今回の映画は
内容が解らないと
何が起きているのかが
解らないので、あえて書きました。
内容を知って映像を楽しむ映画です。
なんせ
映画まるまる一本、
一つの戦争を描いた
この作品は
見せ場が戦争だけなので
ホント凄かったです。
でも
ソ連オリジナル全長版は240分もあるそうで
さすがにこれは見るの辛い。
そもそも
ナポレオンの物語は
ヨーロッパでは有名かもしれませんが
日本ではね~。
そういう事で
この映画、莫大な製作費をかけましたが
世界的にヒットせず
商業的には失敗に終わりました。
そのため、あの
スタンリー・キューブリックは
念願だったナポレオン伝の
映画化を断念したそうです。
英雄ナポレオンがその生涯をかけた
ワーテルローの戦い!
いまここに
巨大なスケールで再現!
Data
1970年 | イタリア/ソ連 |
監督: | セルゲイ・ボンダルチュク |
脚本: | セルゲイ・ボンダルチュク H・A・L・クレイグ ヴィットリオ・ボニチェリ |
音楽: | ニーノ・ロータ |
出演: | ロッド・スタイガー クリストファー・プラマー オーソン・ウェルズ |
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