1972年5月15日。
沖縄がアメリカから日本に返還されました。
今年は、【沖縄・本土復帰50年】として
様々なイベント・特集が催されています。
なので、
沖縄を舞台にした映画を、2作品紹介
今回、2作品目は
「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花」
シリーズ第25作目です。
この映画、
もう1つの
「寅次郎ハイビスカスの花」があります。
主役の渥美清が亡くなった一年後に、
シリーズ第49作として作られました。
何故作ったかって
どうやら、
若い世代にも”寅さん”を
知ってほしいと言うことで、
新たな撮影とCG合成を加えて
「特別編」にしたそうです。
さらに
この「寅次郎ハイビスカスの花」には
続編があります。
シリーズ第48作
「男はつらいよ 寅次郎紅の花」です。
これは、渥美清の遺作になりましたね。
渥美清は末期ガンなのに
無理をして撮影にいどみました。
山田洋次監督も
「今回が最後になる」と決意し、
浅岡ルリ子を
マドンナ役にして製作しました。
だから
「男はつらいよ」
と言えば、
この映画
みたいな感じですが
この映画を見て
これが
「男はつらいよ」か~
っと
思うのは、
大間違いです
何故って
この映画は、
「男はつらいよ」の中でも
異色の作品なのです。
いつもの
”寅さん”映画では
ないのです。
少なくても前24作品とは
違っています。
だから、もし
「男はつらいよ」を
見ていないのであれば、
やはり、
第1作の「男はつらいよ」
それに、
原作(TVシリーズ)が色濃く出ている。
第2作 「続 男はつらいよ」
を見ましょう
さあ、タイトルの「ハイビスカスの花」とは
どういった花でしょう?
ハイビスカスは、なんと
1日しか咲かない花なんですね。
花言葉は、
「繊細な美」 「新しい恋」
「あなたを信じます」 「信頼」
「勇気のある行動」です。
面白いことに、
この花言葉は、
全て物語に含まれていましたね。
今回のマドンナ、
リリー(浅岡ルリ子)は3回目の登場です。
1回目は、
シリーズ第11作 「寅次郎忘れな草」
北海道の網走で寅さんと出会います。
恋愛感情はなく、
どことなくお互いが通じ合う仲になります。
しかし、それが厄介で、
結局うまくいかず、、、
リリーは寿司屋の店主と
結婚してしまいました。
(千葉の新松戸)
ところが、
シリーズ第15作 「寅次郎相合い傘」
でリリーと再会
これも北海道(函館)でした。
2回目の登場です。
離婚していたリリーは、
寅さんと一緒に旅をします。
寅さんとリリーは、
境遇も生き方も似た者同士。
寅さんと一緒にいると
幸せに感じるリリーは、
妹さくらの説得もあって
寅さんとの結婚を考えるが・・・
結局うまくいかず、、、
別れてしまった。。
そして、今回!
病に倒れたリリーが
寅さんに手紙を出しました。
寅さんは、
乗りたくない飛行機に乗って
沖縄にいるリリーのもとへ向かいます。
さあ、この映画
初めて見たときは、
正直きつかった~。
寅さんとリリーは
決して恋愛感情で結ばれた中では
ありません。
どちらかというと
お互いに相性が良い感じ、
それに
一緒にいて楽しい
という間柄です。
そんな2人が
なりゆきで同棲することに。。
男と女が一緒に暮らす
ということは
並大抵のことではないのです。
たとえ
恋愛感情で結ばれた者同士でも
うまくいかないこともあります。
そんなこんなで、
いろいろ考えさせる映画なので
重すぎたー。
でも、
寅さんが沖縄から柴又に
戻ってくるシーンは、
最高
ジワジワと見せる撮り方、
おいちゃんたちの無防備さが
笑えましたね。
そして、何と言っても
ラストシーン
いつもとは、まるっきり違います。
短い人生、
せっかく好きな人と出会ったのだから、
うまくいかないからって、ハイそれまでよ!
では、あまりにも寂しすぎる。
だから
人との付き合いは、こうありたいねー。
それに、定住せず、
放浪の旅をしている
寅さんとリリー
それが出会う場所は
常に離島でした(北海道、沖縄)
ところが、
ラストは、日本(本土)の群馬です。
自分としては
これが「男はつらいよ」の
完結編(最終回)と思えるほど
素晴らしいシーンです。
だから、
シリーズ第48作
「男はつらいよ 寅次郎紅の花」
も
シリーズ第50作
「男はつらいよ お帰り寅さん」
も いらない
懐かしいリリー(浅丘ルリ子)から、
寅さんへ手紙が舞い込んでくる。
彼女は沖縄で仕事中に倒れて、
入院しているという。
“寅さんに一目逢いたい”という
リリーの願いを叶えるべく、
寅さんは那覇へ向かう。
懸命の看病の甲斐あって、
リリーは退院。
二人は小さな家を間借りして同棲を始める。
《松竹クラシック 男はつらいよサイト》 より
Data
1980年 | 松竹 |
監督・脚本 原作 |
山田洋次 |
出演 | 渥美清 浅丘ルリ子 倍賞千恵子 |