伝説的映画です。
監督は
”日本映画の父”
牧野省三
主役は
歌舞伎俳優で
日本最初の
大スター
尾上松之助
歌舞伎や講談で
おなじみの
英雄・豪傑・義人・侠客など
ほとんどを演じ
生涯に1000本以上の
映画に出演しました。
彼が、映画の中で
大きな目玉を向いて
キッと鋭い表情になる
その
見得を切る演技が観客にうけ
”目玉の松ちゃん”
の愛称で老若男女
さらに子供まで声援を送ったそうです。
この豪傑児雷也は
1806年に刊行した読本
『自来也説話』を基に、
江戸時代後期の1839年から
明治元年(1868年)にかけて
刊行された43編からなる長編を
合わせて一冊にした娯楽本
『児雷也豪傑譚』
が原作になっています。
なんと作者は
4代にわたって
書き継がれていったそうです。
すごいね~
そして、
この原作の挿絵は
歌川国貞・歌川国芳・歌川芳房など、
浮世絵で有名な歌川一門の絵師が
7人も担当していました。
そんな人気作ですから
明治時代では
歌舞伎の上演や
講談でも語られていて
活動写真(映画)の到来により
映画化されたんですね。
さて
映画はというと
大正10年の作品なので、
映画全編1シーン1カットで、
カメラ固定で芝居形式かな~
っと思って見たら
とんでもない
なんと、
しっかりカット割り
されているし
しかも
特撮映画
になっている。
これには
ビックリ
殺陣のシーンは
舞踊になってましたね。
舞いが美しいのに
動きがはやい、
見事です
面白いのが、
殺陣のシーンで
児雷也が当然消えたり、
蝦蟇になって
飛び跳ねて暴れたり
また、
蝦蟇が大きくなって
敵の武士を食べる(最高)
しかも
児雷也には
宿敵がいたんです。
青柳池の
大蛇から生まれた
大蛇丸
児雷也と
大蛇丸の
激しい一騎打ち
児雷也が蝦蟇に変身
大蛇丸も
負けずに大蛇に変身
そこに
突然
綱手という女性が現れ
何故か
蛞蝓に変身
蝦蟇、大蛇、蛞蝓の睨みあい
(大爆笑)
なんだかんだで、
この映画、
たったの
14分ですが
大満足の
娯楽映画になっています。
ちなみに
この時には、
女優は存在していませでした。
俳優たちは
ほどんどが歌舞伎役者で
芝居も
歌舞伎からきています。
なので
綱手という女性は
なんと
片岡長正という
立て女形が演じているんです。
また、
この映画には、
謎があります。
それは
「豪傑児雷也」が
大正3年作、7年作、10年作、14年作と
何本も制作していて
さらに
大正10年以降になると
牧野省三は日活を辞めて
独立しているため、
この映画が、
本当に
牧野省三監督作なのか
それと
大正10年の映画なのか
誰にも解らず
謎のままになっているのです。
現在、残っている
記録はあくまでも推定なんです。
謎を残した
忍者映画「豪傑児雷也」
でも、、
なんで女性が
蛞蝓になるの・・
児雷也こと尾形周馬は、
戦乱の世に幼くして取り残されたが、
城主尾形左衛門尉弘澄に救われ育てられた。
その後、
弘澄が二人の武将の
讒言による策略で殺され、
周馬は父の仇を討つべく
諸国放浪の旅に出る。
のち、
仙素道人からガマの妖術を
授けられた周馬は、
児雷也として様々な危難を乗り越え、
恋人綱手姫の助けも得て、
宿敵・大蛇丸との対決を迎えるのだが…
《京都ヒストリカ国際映画祭》より
Data
1921年 | 日活 |
監督 | 牧野省三 |
出演 | 尾上松之助 片岡長正 市川寿美之丞 |
どうしても観たい方は
動画配信で見れない映画は
これで解決!
私もお世話になっております。
好きな映画監督、作品を検索して
借りるだけ
ネットで注文、
返却はポストへ。
取扱いタイトル数、
日本最大級。
「ゲオ宅配レンタル」
映画が見れるチャンネルは
8チャンネル
とくに「ザ・シネマ」
「ムービープラス」
「WOWOWプラス」
「日本映画専門チャンネル」
は必見!映画マニア向き
【スカパー!】
お申込みから約30分で見られます!