中国の南北朝末期から 隋ずい代にかけての高僧 智顗 膨大な数の仏教の諸経典を、 経典相互の矛盾や不一致などから 時代別に分類・判別し、 『法華経ほけきょう』を、 最高の真理を説明した特別の経典とした。 そして、 『法華経ほけきょう』を中心に、 理論面と実践面を合わせた教学体系を完成、 それが 天台宗てんだいしゅうである...
日本思想
日本思想の記事一覧
《密教》とは、 秘密仏教の略称です。 その教えは最高深遠の教えとされ、 その境地に達したもの以外には 窺うかがい知ることができないので 秘密とされているのです。 このページでは より《密教》を知っていただくために 《密教》の起源から8人の大師! そして 生きたまま仏になるための 瞑想法や 仏との縁を大事にする 「結縁灌...
空海が 日本にもたらした 本格的な密教。 それは 今までの仏教とは、まるで違うものだった。 いったい空海は どうやって密教と出会えたのだろうか? そして、 平安二宗の もう一人 偉大な僧・最澄さいちょう 彼といったい何があったのか? 数々の伝説をうんだ 超人僧 空海 今、その物語が始まろうとしている。 生うまれ生れ生れ...
空海の著『即身成仏義』には、 大日如来(だいにちにょらい)と 身心ともに一体となって修行を実践すれば この身、このまま仏になることができる 「即心成仏」の修行法が書いてある。 そこには 「六大」という物質要素である 地・水・火・風・空の5つに 精神的要素の「識」を加えたものや 「四曼」という、4種類の曼荼羅。 さらに三...
今までの大乗仏教では、 ブッダの教えが文字で記されたものであった。 これを 「顕(あき)らかな教え」という意味で 顕教(けんぎょう)と呼ばれている。 ところが 空海が開いた真言宗では、 文字で表現できない秘密の教えで 密教(みっきょう)という。 文字は、インド語の梵字(ぼんじ)、 そして 大日如来を中心とした宇宙の真理...
何故!親鸞は、 「浄土三部経」とくに 『無量寿経』を重要視したのか? それは 浄土真宗の根本聖典とされている 『教行信証(きょうぎょうしんしょう)』 で明らかにされているという。 そして、何故 『悪人正機(あくにんしょうき)』では 罪を犯した悪人でも、 浄土での往生(おうじょう)が可能であると 説いたのか? ここでは、...
禅とは ブッダが悟りを開いた坐禅によって 人間が本来もっている仏性を 追体験しながら、目覚めさせる教えである。 理論ではなく すべて経験なので 師は弟子に以心伝心によって 教えを伝える。 そのための手段として 坐禅だけではなく 公案(禅問答)などがある。 また 明菴栄西は 喫茶の法を普及させた。 その伝統は 一休さんや...
現在、日本の仏教宗派は13宗です。 なぜ、日本にはいくつもの仏教宗派があるのでしょう? それは、日本人が大陸から伝来した仏教を、 そのまま日本人の思想にしたわけではないからです。 そこには、日本人の個性的な考え方や、 独自の理解が形成され、それを生かしたからなのです。 しかし、そもそも 何故、日本人は仏教が必要だったの...
ブッダとは 「目覚めた人」「悟った人」 「真理を体得した者」です。 ちなみに 「仏ほとけ」は、仏陀ブッダの略語で、 「如来にょらい」は、 「真如しんにょ(真理)から来た者、真理から生まれたもの」 という意味で、これもブッダのことです。 つまり、ブッダ=釈迦ではないんです。 ブッダは、他に何人もいます。 実在した人もいま...
仏教とは ブッダの説いた教え であるとともに ブッダになることを教える宗教である。 この文だけでは、 ちょっとわかりずらいですよね。 そもそも 何故、教えが2つ存在しているのでしょうか? そして、ブッダとは誰でしょうか? さらに、ブッダが説いた教えとは? そのうえ、もうひとつの ブッダになることを教えるとはどういうこと...
曹洞宗の開祖道元はただひたすら坐禅に打ち込む『只管打坐しかんたざ』を実践とした。この『只管打坐しかんたざ』に専念することによって身も心も一切の束縛から解き放たれる瞬間が訪れるとされる。この瞬間を『心身脱落しんしんだつらく』といい悟りの境地とした。また、曹洞宗の教えとして「修証義しゅしょうぎ」がある。そこには私たちがかけ...
「諸経の王」と呼ばれる最高の経典。『法華経』それは、お釈迦様が晩年に、これまでの説法をまとめた集大成で、究極の真理とされてきた。「日本仏教の母」天台宗でも『法華経』を最高の教えとしている。日蓮宗の開祖日蓮は末法の世にこそこの『法華経』によってのみ人々は救済されるとし「南無妙法蓮華経なむみょうほうれんげきょう」を唱えよと...
授戒じゅかい、それは(戒律)「お釈迦様の教えを守って生活をします。」と誓い、授さずけてもらう名前(戒名)のこと。聖武天皇しょうむてんのうは、自みづから授戒を受け仏法によって天変地異や内乱などから国家および天皇を護まもり、社会を安定させたいと願う鎮護国家ちんごこっかを心の拠り所としていた。 しかし、今だに、正式授戒のでき...
『華厳経けごんぎょう』 それは、仏になったお釈迦様がさとったままの言葉で人々に最初に説かれたもの。 その内容は衆生(しゅじょう)にはまったく理解しがたいもので難解なお経といわれてきた。 しかし、この『華厳経けごんぎょう』を中央集権的な思想として活かした人がいた。 聖武天皇しょうむてんのうである。 それは、全国に国分寺を...
「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」を唱えることによって浄土(じょうど)に往生(おうじょう)できるとした浄土宗の開祖・法然(ほうねん)その弟子の親鸞(しんらん)は往生のきっかけを「信」におき、阿弥陀仏(あみだぶつ)を信心したときに、すでにその人は往生(おうじょう)し、成仏(じょうぶつ)できると説いた。 開祖 親鸞(しん...
平安末期から鎌倉時代初期まで「仏教が衰え、世の中が乱れる」という“末法(まっぽう)思想”が日本中に広まっていた。これを憂(うれ)えた法然(ほうねん)は、出家者でなくても、誰でもが”阿弥陀仏(あみだぶつ)”の誓いを信じ、それにすがることによって死後、浄土(じょうど)に生まれてさとりを開くことができるとする”易行道(いぎょ...
中国の黄檗山万福寺おうばくさんまんぷくじを日本にもたらした隠元彼の教えは、坐禅行(ざぜんぎょう)だけではなかった。往生(おうじょう)浄土や念仏などの浄土教教義真言陀羅尼(しんごんだらに)などの密教的要素などを、あわせて説いていたのだ。彼の誦経(ずきょう)は、その独特な節廻(ふしまわ)しで「黄檗の梵唄ぼんばい」として有名...
ひとりの念仏はすべての人のためにあり、すべての人の念仏はひとりのためにある。互いに融通し合って、極楽浄土がかなうこう説いた融通念仏宗の開祖良忍天台宗だった良忍は比叡山を去り凄まじい修行のはてに融通念仏を唱えた。良忍が唱える声明は芸術的で邦楽の元祖だという。 それは一体どんなものだったのか? 開祖 良忍(りょうにん)(...
道昭が中国に渡り『西遊記』で有名な玄奘三蔵げんじょうさんぞうの教えを受けて日本で開宗した法相宗ほっそうしゅう。その教えは心の深層を表す『唯識ゆいしき論』であった。現代でもベトナム人僧侶のティク・ナット・ハン師が唱えた瞑想法、マインドフルネスとして活かされいるその「唯識ゆいしき」とはインドの無着(むじゃく)と世親(せしん...
一遍が念仏を唱えながら全国各地を布教のために遊行(ゆぎょう)して歩いたところから“遊行宗(ゆぎょうしゅう)”とも呼ばれている。 開祖 浄土宗西山(せいざん)派一遍いっぺん(1239~1289) 十歳で出家法然の孫弟子・聖達(しょうたつ)の弟子となり約10年の修行をした。この期間“浄土教”を学ぶ。その後、地元の窪寺で約...
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