ヨーロッパ映画 地下水道_アンジェイ・ワイダのワルシャワ蜂起 この映画 ドイツ占領下のワルシャワを舞台に、 ポーランドパルチザン部隊が 迷路のような地下水道を通って 血路を開こうとする物語です。 驚いたことに このパルチザン部隊が 全滅することを 最初に言っているんです。 スタヴィンスキの脚本を 映画にする際に、 工夫を施した箇所が 二箇所あったのを憶えている。 まず、 下水道に...
ヨーロッパ映画 アポロンの地獄&パゾリーニの物語(中編) 前回は、この映画が 「オイデップス王」の物語で そこに、パゾリーニ監督は “エディプス・コンプレックス”を 取り入れて映画化した。 という話でした。 でも、 映画の後半を見ていると どうも違う、 話は終わっているのに 物語は続いていて 1960年代の観光地や工場地帯 生まれた場所、野原と展開していく、、、 その意味が ...
ヨーロッパ映画 あこがれ美しく燃え_ボー・ヴィーデルベリ 抑圧よくあつされた世界で生きる 子供にとって 大人の世界は 自由に見えたのかもしれない... この映画は そんな少年が憧あこがれる 大人への世界を 女教師の恋によって 入ってしまった物語。 最初は良かった! 刺激がいっぱい 満足していた。 でも、 大人の世界は そう 自由で美しくなかった。 複雑で厄介な世界だった。 人...
ヨーロッパ映画 世代_ポーランド映画を変えたワイダのデビュー作 ポーランド映画を 世界に知らしめた巨匠 アンジェイ・ワイダ監督 その彼の 映画デビュー作が この映画です。 でも当初は 違う人が監督をする予定でした。 脚本は当初「実習生」と題し、 ポーランド人民共和国10周年記念 に向けた映画界推奨作品として、 アレクサンデル・フォルト [ポーランドの映画監督1908~80年] 自身...
ヨーロッパ映画 アポロンの地獄&パゾリーニの物語(前編) この映画のタイトル “アポロン”って何でしょう? それは ギリシア神話に登場する 男の神ですね。 全能の神ゼウスの息子で、 病を払う治療神でもあります。 また、 神託しんたくを授さずける予言の神でもあります。 その“アポロン”から 受ける神託しんたくが地獄である というのが、 この映画のタイトルです。 でも これはあく...
ヨーロッパ映画 天使の入江_ジャック・ドウミの情熱とは? 「シェルブールの雨傘」で知られる ジャック・ドウミ監督 その彼が 「シェルブールの雨傘」を 後回しにして 制作したのがこの映画です。 タイトルの “天使の入江”とは なんでしょう それは、 フランスの南東部なんとうぶの港町みなとまちで 地中海に面した 美しい湾のことを “天使の入江” と呼んでいるんですね。 早速、 映...
ヨーロッパ映画 セクシリア_ペドロ・アルモドバル 今回は ペドロ・アルモドバル監督作の 「セクシリア」を見ました。 ペドロ・アルモドバル監督は スペインの映画監督ですね。 彼の作品を最初に見たのは 「オール・アバウト・マイ・マザー」です。 そして 「トーク・トゥ・ハー」も見ました。 この2作品を見て 玉武士 ペドロ・アルモドバルの映画を 評価したのは軽率でした。 と思...
ヨーロッパ映画 ショック療法_アラン・ドロン アラン・ドロンは 謎のドクターとして登場。 でも、 主役ではないんですねー。 ブルターニュ地方の海辺にある 療養所が舞台で、 主役は、 アニー・ジラルド 36歳になり 体力も人生も疲れて 療養所に訪れ、 そこの 若返りの治療を受けます。 そして、 異変に気が付きます。 当時としては 面白い設定だったんでしょうね。 けど...
ヨーロッパ映画 愛と精霊の家_ビレ・アウグストの壮大なドラマ 普段なら、 こういう何世代にもわたる 壮大な人間ドラマは なかなか見る気がおきません。 昔、散々見たので、 もういいのです。 でも ビレ・アウグスト監督作と知り しかも 日本語吹き替え版 だったので 見ることにしました。 ビレ・アウグスト監督は デンマーク人です。 1988年の「ペレ」と 1992年の「愛の風景」で 2...
ヨーロッパ映画 愛の嵐_リリアーナ・カヴァーニのデカダンス❣ いや~、 この映画。 昔から知っていたけど なかなか見る機会がなかった。 と言うか、 戦争物で堅苦しい映画かな? と思っていたので 見る気がおきなかった。 でも、 イタリア映画の名作ですから さすがに、 見ろと言わんばかりに 突き詰められたので 見ましたよ。 そしたら、 想像していたのと だいぶ違っていましたね。 こ...
ヨーロッパ映画 ふたりのベロニカ_もう1人の自分がいたら? 自分と同じ人間が、 この世のどこかでいるはず… そう考えたこと、 ありませんか? この映画は、 まさにそれがテーマ 同じ年、同じ日、同じ時刻に 生まれた2人 顔までソックリ 名前も同じベロニカ でも、 1人はポーランドにいて もう1人はフランスにいます。 この2人が偶然、、、 いや、 運命的に同じ場所にいて 1人は、そ...
ヨーロッパ映画 新・黄金の七人7×7_あり得ない大作戦にビックリ 1965年にイタリア映画で 「黄金の七人」というものがありました。 1人の教授と謎の美女、 そして 6人の男たちによる 金の延べ棒強奪作戦です。 いや~、面白かった アルマンド・トロヴァヨーリの 音楽も最高でしたね。 この「黄金の七人」は大ヒットし、 続編まで作られました。 そして、「黄金の七人」が 主要メンバーを変え...
ヨーロッパ映画 奇跡の丘_ピエル・パオロ・パゾリーニ いや~ まいりました。 この映画 もう何回も何回も、 寝入っちゃって、 久しぶりに見るのが つらかった。 なんせ、 モノクロでしょ~う その上、 撮り方が決まっていて、 そのパターンが 眠気を誘うの。 “これ、サタンの誘惑かな~” とにかく、顔、顔、顔 動き出すとドン引き そして、 長ったらしいセリフ! その繰り返し、...
ヨーロッパ映画 みじかくも美しく燃え_ボー・ヴィーデルベリ この映画の冒頭の字幕で、 デンマークの森の中で 男女2人が自殺したことを告げて、、 そして、 デンマークの森の中で 物語ははじまる。。 1人の少女が さまようと そこには 男女2人が横になっている。 少女は驚き 逃げ去っていく 横になっていた男女2人に カメラが寄っていくと 男が急に起き上がり 「蜂に刺された」と騒ぎ出...
ヨーロッパ映画 マルメロの陽光_ビクトル・エリセ スペインの映画監督と言えば、 間違いなく、 この人の名前が出てくるでしょう。 その名は、 ビクトル・エリセ 短編映画を除いて、 長編映画だけだと わずか3作品しか撮っていないのに 世界的に有名な監督ですね。 この”マルメロの陽光”は、 その長編映画3作目の作品です。 しかも、 前の2作品は劇映画ですが この映画は ド...
ヨーロッパ映画 ザ・ガーデン_デレク・ジャーマンの「庭」とは? デレク・ジャーマン監督作は 物語を見る映画ではなく 何かを感じる映画です。 どちらかと言えば 現代美術 ヴィデオ・アートですね。 だから 娯楽を期待してはいけません 何を言おうとしてるのかを 感じるしかないのです。 まず、 彼の言葉を見てみましょう。 私は今、 ダンジュネスという 海岸沿いの小さな町に住んでいて、...
ヨーロッパ映画 ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ キューバ音楽の映画といえば・・・? やはり、代表的な映画は 『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』 ですね! アメリカのギタリスト! ライ・クーダー 彼がキューバに旅行した際、 キューバの 老ミュージシャンと セッションを行ったのが きっかけとなり バンドを結成 その時、 参加した 老ミュージシャン達が 1940年代に実...
ヨーロッパ映画 太陽_アレクサンドル・ソクーロフ 私ねー、この映画 だいぶ抵抗があったのね。 だって、 今まで天皇を主役にした 映画なんてあり得ない と思っていたの こんなことして! 本当に大丈夫なの 私も昭和天皇の時代に 生きてたし、 実際、 拝顔の栄に俗する こともありました。 だから、私にとって 昭和天皇は、 触れてはいけない 特別な存在なのです。 多分、 日本...
ヨーロッパ映画 ノン、あるいは支配の空しい栄光_オリヴェイラ オリヴェイラ監督の名を 世界に広めた傑作です。 ポルトガルの歴史上に残る あらゆる戦争が出てきます。 でも 今までの戦争ものとは違うのです。 これが オリヴェイラ監督の 凄いとこです。 映画の冒頭で 大木がず~っと映ってます。 しかも、 神経を逆なでするような効果音で・・ この大木は 歴史の全てを見ているかのようです。...
ヨーロッパ映画 ベルリン・天使の詩_ヴィム・ヴェンダース この映画 約20年ぶり(もっとかな?)に 見ましたよ。 当時は ”退屈な映画だな~”とか ”恋物語かよ~”とか 思っていましたが、 とんでもない 素晴らしい映画 だったんですね~ もう最初から 見せてくれます。 まず、 映像はモノクロの写真アートが 動く感じで魅力的だし そこに、 現場のノイズが ドルビー・サウ...