西洋絵画論 ジャック=ルイ・ダヴィッド ジャック=ルイ・ダヴィッド (1748~1825) 新古典主義の 代表的画家です。 ダヴィッドが活動していたフランスは、 激動期で、フランス革命や ナポレオン帝政の時代でした。 ダヴィッドは、 芸術家の枠を超えて 政治にも関わり 時の独裁者もとで実力を発揮し 「筆のロベスピエール」と呼ばれたり 「帝国における騎士ダヴィ...
西洋絵画論 ナポレオン_新古典主義~ロマン主義へ フランス革命戦争を終結した ナポレオン・ボナパルトは、 1804年に フランス皇帝として戴冠した後 今度は ヨーロッパ全土にわたる 征服戦争を展開しました。 なぜ、ナポレオンは 征服戦争を始めたのでしょう。 ここでは、 ナポレオンの戦争と 彼の思想によって 変貌するアートを見てみましょう。 ナポレオンの家系 ナポレオン...
西洋絵画論 タリアン夫人_レカミエ夫人_ジョゼフィーヌ タリアン夫人、レカミエ夫人、ジョゼフィーヌ! フランス革命から ナポレオンの時代になるまで つまり 1794年のロペスピエール失脚から 1804年のナポレオン第一帝政まで フランス史では 総裁そうさい政府(1795年~1799年) 統領とうりょう政府(1799年~1804年) の時期がありました。 そして その統領とう...
西洋絵画論 サビニの女たち_ルイ・ダヴィッド 古代の戦争画です。 でも、不思議です。 何故か中央に 白い服の女性が 両手を広げて 仲介に入っています。 こんなことがあるのでしょうか? この絵のタイトルが 「サビニの女たち」です。 サビニとは 古代の部族、 サビニ人のことを言います。 イタリア半島の ティベリス川一帯に 住んでいた部族です。 「サビニの女たち」とは ...
西洋絵画論 マラーの死_フランス革命Ⅳ フランス革命を描いた絵画 第4回 今回は、殺人現場の絵です。 男が上半身裸になっています。 そして下半身は何かに 入っている様子です。 右手に羽ペン 左手に筆跡のある紙をもっています。 何か書いていたみたいです。 そして右鎖骨の下に切り傷の痕 血が出ています 床に、そのナイフが落ちています。 彼は両手がふさがっています...
西洋絵画論 自由か死か_フランス革命Ⅲ フランス革命を描いた絵画 第3回 今回は、この奇妙な絵からです。 中央に頭から炎が出ている 天使がいます。 向かって左には 不思議な物をもった女性... 女性の頭には☆があります。 向かって右には 骸骨が... 💀は死神でしょうか? この絵のタイトルは 「自由か死か」です。 選択です。 そうなると どう...
西洋絵画論 バスティーユ牢獄の破壊_フランス革命Ⅱ フランス革命を描いた絵画 第2回 今回は、大きな建物が主役です。 この建物は、 かつてパリの東側を守る要塞として 1370年に建てられたものです。 建物の名はバスティーユ(Bastille) フランス語で「要塞」を意味します。 この「要塞」が、 1659年以降、 洲の刑務所として使われ バスティーユ牢獄ろうごくとなり ...
西洋絵画論 テニス・コートの誓い_フランス革命Ⅰ 歓喜の絵です。 そして 理想の絵です。 ここでは、 議会政治のもとで 立憲君主政という政体を樹立した 新しいフランスが描かれています。 しかし、 未完に終わっています。 なぜって? この絵の通りにならなかったからです。 逆に 血で血を洗う フランス革命になっていまいました。 一体、 「テニス・コートの誓い」とは 何なの...
西洋絵画論 息子の遺骸を迎えるブルータス_ルイ・ダヴィッド この絵を見て まず目が行くのは、3人の女性です。 そして、 女性が差し出す手の先に 担架たんかで運ばれてる足 その下に くらい場所で 一人の男が こちらを見て座っています。 この絵のタイトルは 「息子の遺骸いがいを迎えるブルータス」 または 「ブルータスの邸に 息子たちの遺骸いがいを運ぶ警士たち」 です。 そう、 暗...
西洋絵画論 施しを受けるベリサリウス_ルイ・ダヴィッド この絵は、 タイトルの通り 通りがかりの女性が ベリサリウスに 施しを与えています。 そして、 女性の背後で 兵士が驚いているのです。 何故、 兵士が驚いているのでしょうか? そもそも ベリサリウスとは どんな人物なのでしょう。 ベリサリウスは、 東ローマ帝国の将軍であり、 6世紀の ビザンツ帝国で 最も偉大な 指導...
西洋絵画論 マルスとミネルヴァの戦い_ルイ・ダヴィッド 鎧を着た女性が 今でも男性に止とどめを刺そうとしています。 男性は ”うっ、やられる”っと 焦っている様子。 この絵のタイトルは 「マルスとミネルヴァの戦い」です。 マルスは、 今でも やられそうな男性の方で ミネルヴァは、 止とどめめを刺そうとしてる 女性の方です。 マルスは、 古代ローマの軍神です。 でも、 ギリシ...
西洋絵画論 聖アントニウス_グリューネヴァルト 「イーゼンハィム祭壇画」の、 第1面 その右側に 今回の絵があります。 「隠者 聖アントニウス」です。 聖アントニウスの絵は 第3面にもあります。 聖アントニウスの 祭日のみ公開されました。 彫刻も絵画も すべて聖アントニウスです。 この「イーゼンハィム祭壇画」は、 「聖アントニウス会修道院 付属施療院 礼拝堂」 に...
西洋絵画論 キリストの磔刑_グリューネヴァルト 「イーゼンハィム祭壇画」の、 第1面 その中央に 今回の絵があります。 「キリストの磔刑」です。 聖書の内容は こうなっています。 午前9時ごろ ゴルゴダの丘に辿りついた キリストは、裸にされ、 手足に杭を打ち込まれた。 そして二人の盗賊と共に 十字架にかけられた。 キリストの頭上には 「ユダヤ人の王イエス」 という罪...
西洋絵画論 キリストの復活_グリューネヴァルト 「イーゼンハィム祭壇画」の、 第2面 その右側に 今回の絵があります。 日曜日しか公開しないものです。 キリストが見せた最後の軌跡 「キリストの復活」です。 その内容はこうです。 十字架に磔られ、 亡くなったキリストが 復活し、 弟子たちに 世界中に福音を伝える伝道師になり、 洗礼を授けなさい と使命を与え、 40日後...
西洋絵画論 天使の合奏と聖母子_グリューネヴァルト イーゼンハイム祭壇画の 第2面中央 にある2枚の絵 「天使の合奏」 と 「聖母子」 それぞれ単体で見ていましたが 絵の説明が出来ません。 まあ、「聖母子」は わかりますけど、、 問題は 「天使の合奏」の方です。 ただ天使が合奏しているだけで まったく絵の意味が読み取れません。 そこで、 イーゼンハィム祭壇画の 第1面 ...
西洋絵画論 聖セバスティアヌスの殉教_グリューネヴァルト 「イーゼンハィム祭壇画」の、 第1面 その左側に 今回の絵があります。 「聖セバスティアヌスの殉教」です。 聖セバスティアヌスは 聖セバスティアノまたは 聖セバスチャンとも言われています 聖セバスチャンなら 聞いたことありますね。 彼の絵画は、 柱に体を縛り付けられ 矢を射られた姿です。 ボッティチェッリや エル・グ...
西洋絵画論 受胎告知_グリューネヴァルト 「イーゼンハィム祭壇画」の、 第2面 その左側に 今回の絵があります。 日曜日しか公開しないものです。 『新約聖書』の幕開けである 「受胎告知じゅたいこくち」。 イエス・キリスト誕生を 告げる運命的なシーンですね。 「ルカ福音書」によれば、 ナザレに住む 処女マリアのもとに 天使ガブリエルが現れて、 処女マリアが ...
西洋絵画論 イーゼンハィム祭壇画_ グリューネヴァルト ルネッサンス期のドイツ画家 マティアス・グリューネヴァルトの代表作 「イーゼンハィム祭壇画」は、 フランス・アルザス地方の小さな村 イーゼンハィムにありました。 それで 「イーゼンハィム祭壇画」 と言うんですね。 アルザス地方は、フランス領になったり ドイツ領になったりと複雑な場所でした。 祭壇画とは、 キリスト協会の...