イーゼンハイム祭壇画の
第2面中央
にある2枚の絵
「天使の合奏」
と
「聖母子」
それぞれ単体で見ていましたが
絵の説明が出来ません。
まあ、「聖母子」は
わかりますけど、、
問題は
「天使の合奏」の方です。
ただ天使が合奏しているだけで
まったく絵の意味が読み取れません。
そこで、
イーゼンハィム祭壇画の
第1面
と
第3面
を見てみると
中央の絵または彫刻は
1つになっています。
特に
第3面の彫刻は
3分割していますが、
意味的には
一つにまとまっているのです。
と言うことは
第2面の中央は、
2分割していますが
1つの絵画として見た方がいいと
思い見直して見ました。
そうすると、やはり
1つになっていましたね。
真ん中には布をたらして
境界線にしていますが、
繋がっています。
天使の合奏で
天使の目の前に置かれている
桶は布がかかっています。
そして
聖母子の前に
桶と布のはしが見えます。
聖母子が抱いている
キリストの体には布で覆われています。
実は、
グリューネヴァルトは
もう一枚、
「聖母子」を描いています。
その絵では
キリストには
布は覆われていません。
キリストとマリアの
目線があっていて
微笑んでいます。
でも、
イーゼンハィム祭壇画の方は
キリストの目は開いていません。
そう、
これは
キリストの誕生を現しています
つまり、
この2枚の絵は一つとして
「キリストの降誕場面」
を描いているのです
先ほどの
天使の手前にある桶は、
出産した時に使う「沐浴 桶」です。
キリストは沐浴した後を現しているのです。
キリストの「降誕場面」は
主にキリスト教教会に設置される
模型の展示物です。
絵画では
イタリアのルネッサンス期の巨匠
ピエロ・デラ・フランチェスカ
の『キリストの降誕』
や
『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』
などに見られます。
この二つの絵画を見れば
イーゼンハィム祭壇画の
第2面中央の絵は
まさに
「キリストの降誕場面」
だとわかりますね。
単体だと解らなかった
「天使の合奏」も
ピエロ・デラ・フランチェスカ
の絵では
5人の天使が
祝福の演奏をしているので
理解できます。
背景の建物らしきものは
他の絵では
家畜小屋になっています。
奥で演奏しているのは
家畜の妖精?
なのかな?
柱に木彫りされている
3人は、
「マタイ福音書」による、
イエス誕生を知って、
東方から占星術の学者たちが
やってきたという
「東方三博士」
を描いたのでしょう。
マリアの背後には
キリストの衣装を運ぶ
天使が描かれ、
空には
キリストの誕生を
神が祝福しています。
『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』
と同じですね。
さて
もう一つの「聖母子」は
どうでしょう。
一見
イーゼンハィム祭壇画の
「聖母子」と
似ていますが
違います。
こちらの「聖母子」は
《庭園の聖母子》
と呼ばれています。
背景の庭園には、
ユリ、バラ、オリーブ
イチジクなど
聖母にちなんだ植物で
満たされていて、
マリアが
キリストに渡そうとしている
ザクロは
キリストの復活を象徴しています。
この
マリアの
情愛に満ちた絵は
まさに
「聖母子」像を
描いていますね。
グリューネヴァルト鑑賞作品一覧