日本のいちばん長い日_岡本喜八
今日は、
終戦記念日ですね。
しかも
今年は
戦後70年
終戦記念日です。
そこで
昨日(8月14日)
岡本喜八監督の
「日本のいちばん長い日」
を見ることにします。
私が見た
岡本喜八監督作品で
「大誘拐 RAINBOW KIDS」
「座頭市と用心棒」
「近頃なぜかチャールストン」
「殺人狂時代」
がおすすめです。
この4作品で
私が見た感じでは
細かいカット割りで
たたみかけるような
テンポの良さで
見るものをひきつける
表現をしています。
なので、とにかく
面白かった!!
でも
今回は戦争映画大作です。
岡本喜八監督でも
つまらない映画があったし、、
今まで見た戦争映画は
内容が重く
ナレーションカットも多い
記録的で
怠い感じでした。
なので
久しぶりの映画
お盆なので
充分酒がまわっている状態!
とにかく見るか!
眠たくなったら寝りゃいい
その程度で見てみました。
そしたら・・・
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この映画! 半端じゃない!!

まず、出ている役者が超豪華
もう、も~う、
たまらない。。。
これだけ名優が揃ってるんですから
演技も競って迫力満点!
見事な熱演!
岡本喜八監督のテンポ良さで
たたみかけるので
2時間半、あっという間に
見てしまいました。。。
ライティングもカメラワークも
芸術品!
まさにフィルム!
まさに映画!!

こんな贅沢な映画は
はじめてです

これは
戦争映画というより
人間心理を見事に描いた
ドラマになっています。

物語は

戦局が不利になってきた日本
広島で原爆が落とされ
ソ連が参戦してきて
まさに敗北に迫られた状況だった。

しかし、

戦争経験がない、軍令部は
そのまま日本降伏を認めない

軍令部

もうあと2000万、
日本人の男子の半分を
特攻に出す覚悟で戦えば、
必ず、必ず勝てます!

酷いですよ~。

本土決戦に持ち込もうとしている。

 

もうすでに
東京大空襲や
広島、長崎に原爆が落ちて
日本は廃墟化しているのに

 

そのうえ、
沖縄戦の結果だって
知っていると思うんだけど
それでも
本土決戦をすれば
勝てると思っているんですか!

 

それとも
この国とも自決するつもりだったのか!
恐ろしいですねー。

 

自分の身を守るためなら

あと2000万特攻に行かすんだから

こういうのが軍令部ですよ

気違いが上にいるんです。

怖いですねー。

 

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素晴らしい表現壮絶なクライマックス

とうとう
国政に口を挟めない立場の
昭和天皇が御聖断を下された。

この時

いかに陛下が国民を思っていられるか

その御言葉に胸打たれました。

この映画は

昭和天皇役の顔出しはありません。

私が思うに、昭和天皇は
「現人神(あらひとがみ)」であり

「日本国の象徴」だからです。

なので、この映画での
表現は素晴らしいと思います。

驚いたのが

顔出しのない

昭和天皇を演じたのが

エキストラや無名俳優でなく

八代目 松本幸四郎!

つまり

松本 白鸚なんです。

あの鬼平犯科帳のですよ!

たしかに声の演技が

あるので、、、

それにしても豪華

さあ、映画は
さらに悪くなります。

今度は
「お国の為」と言いながら
自分の主張を通すため暴走する
下級兵のクーデターです。

軍令部

昭和天皇の御聖断は
間違っている

などと言い

天皇を説得しようとしたり
皇居の周囲を封鎖し、
宮内省になだれ込み
玉音盤を探し回ったり
いったい何様なんでしょう!
さらに、言うことを聞かないと
上官である師団長まで殺害日本のいちばん長い日_岡本喜八!
この醜さ、日本のいちばん長い日_岡本喜八超自己中
こんな、終戦前夜に
東京は滅茶苦茶になっていたんですねー。

 

これが宮城事件なんですねー。
いや~知りませんでした。
この映画、
見るには一番相応しい時間でした。
さらに驚いたのが
ナレーションが 仲代達矢ですよ
本当に豪華!!
この映画は、
東宝創立35周年記念として製作されました。
そして、大ヒットし8.15シリーズとして、
戦争を題材にした作品が 1972年まで作られましたね。
日本映画史に残る傑作です。

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あらすじ
太平洋戦争末期の45年7月、
連合国軍にポツダム宣言受諾を
要求された日本は降伏か本土決戦かに揺れ、
連日連夜の閣議で議論は紛糾。
結論の出ないまま広島、
長崎に相次いで原子爆弾が投下される。
一億玉砕論も渦巻く中、
阿南惟幾陸軍大臣や鈴木貫太郎首相、
そして昭和天皇は決断に苦悩する。
映画.com」より

日本のいちばん長い日_岡本喜八Data

1967年  東宝
監督 岡本喜八
原作 大宅壮一
脚色 橋本忍
出演 宮口精二/戸浦六宏

笠智衆/山村聰/三船敏郎

予告編

日本のいちばん長い日_岡本喜八リメイクが今上映している。
日本のいちばん長い日_岡本喜八ふぅ~ん。
予告編

 

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命がけ「玉音放送」の結果は?

そして、今日。 8月15日。
私は正午に、黙祷をし
ニコニコ生放送で同じ
「玉音放送」がノーカットで
放送したので
心して拝聴しました。
「玉音放送」の原文と現代語訳は
こちらを見てください矢印
また、「玉音放送」の音声、写真、詔書はこちら
当時は「玉音放送」が流れる前に
君が代が流れました。
かなり、緊張しますね。
そして「玉音放送」の冒頭は
私は深く
世界の大きな流れと
大日本帝国が
今おかれている状態を考え
普通ではありえない方法で
このありさまを収めようと
思い立って
こうして忠義の心を持った
良民であるみなさんにお話しします
そして
私がとくに心を打たれた
陛下のお言葉は以下です。
そもそも大日本帝国の臣民の
みなさんの健康と安心を守り
世界中の人たちと共に
栄え喜びをわかちあうという願いは
天皇家の先祖たちが、
昔からのこして来た
生き方のおてほんなので
わたしもおろそかにせず
いつも心がけてること

大日本帝国の臣民の中で
戦争に参加して死んだり
職業に殉じて命を失くしたり
天命をまっとうできず倒れ亡くなった人
そしてその遺族に思いをはせると
内蔵が裂けるような苦しみです

しかも戦争で怪我をし
戦争のわざわいをこうむり
仕事を失くした人の
生活を豊かにすることに関しては
私が天皇として深く心を痛める所です

考えてみると
これから大日本帝国の
受けるであろう苦しみや災難は
いうまでもなく常識をはるかにこえ
みなさんのウソいつわりのない気持ちも
私はよく知ってます

そんな状況でも
私は時や運の流れに身をまかせ

「こらえること」が困難なことを
「こらえ」

「やりすごすこと」が困難なことを
「やりすごし」

そうすることで
これから続く
この国のいく万の子孫のために
戦争を終わらせ平和な世界を開きたいのです

 

(終戦の詔勅-玉音放送-江川達也訳)
この「玉音放送」が流れても
国内では
終戦を認めない人や矢印
矢印停電で玉音放送を聞くことはできなかった人
矢印内容が難解で理解出来なかった人
など悲劇は続いていたんですね。
ん~、
考え深い一日でした。

 

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